見えない世界と親しむ

色んな形で見えない世界と楽しむ

呼びかけに、風が応える人

こんにちは。


皆さんは、「呼びかけに風が応える人」を見られたことはありますか?


私は一回しか見たことがありませんが、


一人いればきっと世界にはもっとおられるんだろうなぁと、思っています。


今日はそのお話をしてみたいと思います。




以前、都会の地下画廊での集まりに


誘われて以降定期的に行ってたことがありました。


リーダーはピアニストの方でした。フィンドホーンというスコットランドの


不思議なエコビレッジに行っていた日本人の方々が、寄り合っておられるようでした。


その中に、ほんとに素敵な女性って印象の、初めてお会いしたTさんがおられました。


理想のお姉さん、理想のお母さんって雰囲気の方でしたが、


何故か皆に優雅なダンスを披露され始めました。何気なく見ていたのに


突然意外にも、それがほんとに優雅で心底優しくて、


私はまったく見たことのない踊りで、急に深く感動していました。


(古いですが、ケアリィレイシェルの涙そうそうとか、


あんな優しい動きの感じのダンス)


あまりにナマで素晴らしい動きを初めてみて驚き、私はすぐにその女性、


Tさんのところへ駆け寄り、


「信じられないほど素敵でした!!びっくりしました!!!


初めて見ました。一体これはなんのダンスですか?」と聞きました。


その方は


「これはフラです。」と素敵な笑顔で言われました。



フラ!?これがフラダンス!?って??


いや全然違うでしょ!?



私はその少し前に、都会の福祉施設でなぜか現場職員の功労賞みたいなのをもらって


全国的にも都会のエリアでも、色んな会長をしてた上司のポケットマネーで


他の数人の受賞スタッフと共に、一週間のハワイ休暇をいただいたことがありました。


その時に何回か観光地でフラダンスは見たことがありましたが、


Tさんのその時に踊られていたものとは


全く違う感じがしました。詰めて聞くと、それでも


「フラですよ」と言われます。う~む、


謎でしたが、こういうことには鼻の利く?私、気が付くと


「そのダンスをぜひ私にも教えて下さい!」


と、早速この口が先に言っていました(笑)


が、


「ごめんなさい、それは出来ません。」ときっぱりと、ソッコー断られました(笑)


「私はいつも部屋で一人で踊っています。もっと正直に言うと


私は神さまにしか自分の踊りを見せたことがないんです。でも今日は


フィンドホーンでお世話になった方々に御礼の気持ちを込めて


少しカジュアルなダンスを、初めて人の前で踊っただけだったんです」


とのこと。


そうなんですか・・・とがっかりしつつも、あっさりと引き下がりました。


でも、もしまた踊られることがあったらぜひまた拝見したいので、とお願いし


連絡先を交換させていただきました。




が、その一週間後、急に連絡がありました。あのTさんでした。


「あのお話はまだ有効ですか?」


と真剣に言われました。びっくりしました。


「有効も何も・・・・もちろんです。」


と答えると、「急ですが、私、お受けします。」


と決意を込めた感じで Tさんに言われました。


びっくりしていると、あれから Tさんの心に


「あの申し出を断るべきではなかった」という想いが


繰り返し出て来た、ということで連絡された、とのこと。


「貴女が私の初めての生徒さんですね。」と。


急な展開に、ほんとに驚きました。



初めて知ったのですが、フラは本来はハワイ古来からの「神事」で、


神さまに捧げる踊りだったとか。(詳しい方、ざっくりでごめんなさい汗)



レッスンを始めてから思い出したのですが、そう言えば


私は運動音痴でしたわ・・・(笑)


中学の時は新体操部でしたが、走るのとかは不得意だし、


福祉の仕事で身体はいつも疲れていたし。


でも Tさんのこのダンスに対する想いは


真剣そのものでまったく妥協がなかったです。私は正直Tさんのダンスを再度見るために


習っていたようなものでした(笑)このへっぽこに対しても、Tさんは熱中すると


「では第4チャクラから手をもっと遠くに伸ばして・・・」


など言われ、は?となったりしました(笑)


オフロードバイクのワイルドで寡黙な旦那様は


どうも普通に霊視できる方みたいだし(隠者って結構いるんだな遠い目・・・)



そんなある時、Tさんからクムフラって知っているかというお話がありました。


???まったく知りませんでした。


歴史上の暗く悲しいハワイ5島の、原住民の方々の弾圧の時代を通しても、


ずっとハワイ古来からの伝統は、心ある方々によって密かに護られ続けて来た、


とのことで、各地のリーダー?のクムフラになるには、


ハワイ5島の長老会議?で満場一致でないとなれないとか。


なれる条件としては、古来からの神事のフラを完璧に踊れるスキルはもちろん


ハワイの古代からの伝統に対する知識と実践力、


古くからの農業や航海術等の実践スキルのマスター加減


リーダーとしての人間的素質、


そして何より、霊的な力


などの総合力を、長老会議で認められなければなれないということでした。


(うろ覚えのざっとした記憶で、間違ってたらすみません汗。)



で、今度Tさんは、一人の若きクムフラがご家族と一緒に


日本に来られる時のスタッフの一人になられるそうで、


なんでも当時ハワイ5島で最年少で、クムフラになれた凄い方


とか。そんな方が?びっくりしました。



そして、教えられた日時に


教えられた公園の中の野外劇場に行ったところ、


結構、客席にはぎっしりと沢山の観客がいて混んでいました。


そして会が始まったのですが、スタッフの方々の説明に胸がキリキリしました。



この方々が来日したのは、日本企業のリゾート等開発?のために


彼らの古代からの聖地の先祖のお墓の骨が行方不明になり、返却の訴えが


なかなかどこにも聞いてもらえないため、来られたのだとか。


有志とスタッフの手弁当と運転の協力で、ご家族は日本各地を小さな車で廻られ


理解や協力を得られたいとか。


そんな・・・そんなこと・・・。ショックでした。


客席の半分くらいの方々も、初めてこのご家族の来日の意図を知ったようで、


辛い表情をされてました。


と、その説明の後、まず先にとても感じのよいファミリーのご紹介があり、


とうとうその若きクムフラがステージに現れました。


え?この方は・・・


女性?男性?ほんとうに、どちらにだって見える・・・・。


ふっくらされており、まろやかな優しい笑顔と深い眼差し。


優雅な物腰。豊かな表情。気概に満ちているのに流れる様な動作。


お若いことは判るけど、ほんとは1000歳ですと言われても不思議と納得できそうな・・・。


一目で愛に満ちた、素晴らしい人間性だと伝わって来るような


何だかとっても大きな大きな存在感なのに、若者の可愛らしさもある。


(いやでもやはりほんとは1000歳では???)


そしてスタッフの方の説明で、この方は本当に神事として


ハワイの神さまの前でしか踊られたことがなく、今回も踊られません、


ただ歌や打楽器はされるし、ご家族は沢山踊られますよ、とのことでした。


また Tさんの小声のお話しによると、その若きクムフラは


ハワイから、この大都会に入ってから


ずっと高熱を出されており、今も実は下がらずなのだとか(>_<)


そんな・・・・泣。



なんだか一遍に胸がキリキリする気持ちで一心に見つめていると、


その若きクムフラはにこやかに会場に向け、丁寧にご挨拶をされました。


こんなに優しそうでソフトで、なのにかつこんなに威厳があるって


可能なんだ・・・これはまた良いものを見た。こんな良い目に遭えるなんて


これは何かのご褒美?(それとも・・・いつもの後払い?)



そして・・・・・


日本で言うところの祝詞?の様な、メロディのある言葉を


ハワイ語??で素晴らしく麗しい瑞々しいお声で、力強く唱えられ始めました。


まるで宙に向かって、何かご挨拶をされているような・・・?


何かに広く呼び掛けておられる様な・・・・・???


と、


それまで、完全に無風だった野外会場に


突然


大きな風が徐々に吹き始めました!!!!


え? 


まるで彼の呼びかけに、突然方々から風が全力で応えているようでした!!!


時が止まりました。鳥肌が立ち、あ然としました。


厳かな祝詞?はまだ続きました。


あちこちで、ますます公園の木々の枝々が、ざわざわと大きく揺れ始め、


観客の上に、沢山の葉っぱが渦を巻いてドサドサ落ちて来ました!!


あちこちで悲鳴が上がりました!!!




・・・・これは・・・



全然普通のことではない・・・



空白な頭でそう思いました。


今自分の見ているものが、信じられなかったです。こんなの生まれて初めて見ました。



その後、クムフラの祝詞?が終わると、


さーーーっと、ーまるで何事もなかったかのように


会場は静かに無風になりました。


どうもあちこちに鳥肌が立たれた方々がいたようで


皆で何も言えず、目を見開いてお互いの顔をひたすら見つめ合っていました(笑)



その後、そんなことって当たり前かのように、


若きクムフラの打楽器などで


愛らしい素敵なご家族が、(って相当な方々ですよね)にこやかに踊られ始めました。


何より、クムフラの声が。なんなんでしょう、世界中の蜜を集めたように甘く


しかし、さっぱりとただただ気持ちよく、これはまた


一生でも聴いていられる例のあの種の声だ・・・。


って、これが高熱で倒れそうな人の声???(>_<)


あり得ない・・・。凄すぎる・・・。


私はさっき、一体何を見たの? そして何を今見て聴いているの?



長くなりましたので、


明日の記事に分けますね。


(続く)

読んで下さった方、おられましたら


ありがとうございました。


また書きますね!


とんびオレンジ