見えない世界と親しむ

色んな形で見えない世界と楽しむ

隠者

こんにちは。


皆さんは、隠者に出会われたことはありますか?


私のイメージとしては、


フードを被ってひっそりと人里離れた場所に一人で住んでいる「神秘家」


って感じでしょうか。


いわゆる能力者ともかぶるのかもしれないけど、


自分としては、隠れた聖者が隠者って気がしてます。


ご本人は特に能力などにはもうとうに無関心な感じ。


ただ、大昔ではなく現代資本主義の社会の中で、そんな方々とお会いすることは


お伽話なのでは?とも思います。


(どんな人だろうと、いるところにはいるのがこの広い世界の常なので


私が知らないだけだとも思っていますが・・・。)


自分の実感としては、「いや、今の隠者は市民の顔して隠れている・・・」


って感じです。


たまたまそういう方に出会えると、一体自分はどんな良いことをしたから


こんな素晴らしい目に遭えるのだろうか・・・?と思うのですが、その度に


「後払い」


と聞こえるのは気のせいでしょうか・・・・。君かい?ステ・・・



で、それはまた置いといて、


「どうしてこんな凄い方が、地味に市民生活されているのだろう・・・?」


と感じることは結構あります。もっと言うと、見つかりたくない感じすら受けます。




今日はめっちゃ地味なエピソードですが、一つご紹介します。



数年前に、ある意味シャーマン的な集まりにご厚意で参加させて


いただきました。その時に初対面だった30代のご夫婦がおられて、


非常に人なつこい方達で素直、びっくりしました。


で、何でだか分からないけども、家の方へ是非遊びに来て~~~


と気軽に何度か誘われました。


家から2時間半?3時間はかかる所なので


さすがに躊躇しましたが、その方々があまりに屈託がないので


好奇心をもって、行くことにしました。


美味しいご飯、泊めて下さり、休んでドライブして下さり、


本当に良くして下さいました。


珍しいことにお二人も、以前ヘミシンクにトライしてみたが、いくらやっても


寝てばかりで挫折、諦めた、あれが出来る人がこんなところにいたなんて


びっくりだ~~~!!とのことでした。(いや言いたいことは山ほどあるけども・・・・)


そのご夫婦は、どうやらある古い由緒ある神社の氏子さんらしく、


その話もして下さいました。


近年、地域での氏子さん達の関心が離れ、行事・管理共に苦戦されてる


神社も多い、古来からの行事なども、勤め人の休みに合わせて変えるところも


出ている、とのこと。



しかし、このご夫婦が氏子をされている古い神社では、


今でも古来からの神事の日にちを氏子一体になって休むし、


地域の会社などでも、あそこの神事で、と言えば


すんなり休ませてくれるほど、とのことでした。


また、氏子さん達が交代で運営管理、神事やお祭りに作る諸所のものや


リスト的なものも昔通りの墨と筆で為される、とのこと。それが大変で・・・と。


例えばPCで作ろうと言う人はいないの?と聞くと、ポカンとして、


そんな発想は誰にもないよ~、と。


地域の方々がその神社を昔から愛しているんだと。


が、古来からの由緒正しき神社ということで格が上がってしまい、


トップの神社から神剣が送られて来たりして全国から参拝者が増え、


色々と厳密な苦情も入る様になって、氏子さん達も大変になって来た


とのことでした。



ご夫妻の強い薦めもあって、一緒にその神社にお参りしました。


いやぁ~~~、初めてうかがって、なんか知らないけど心が大満足しました。


格の高さも感じたし、皆さんがここを大事にされてる感じも伝わって来たし、


大らかだったり、きりっとしていたり・・・(なんちゅう表現力のなさよ・・・)


そりゃあ格が上がりっぱなしになるだろうなぁ・・・




山中のご神体?の巨石の参拝に行きました。その時は冬で、雪もぱらついていたのですが、


そのぬかるむ山道にずっと巨石まで藁が敷かれているのです。


参拝する方々の足下が滑らない様に、高齢のお二人の氏子男性が


雨や雪の日は、早朝に起きて藁を敷き詰めているとのこと。


びっくりしました。


杖も沢山用意されており、15分ほど美しい緑豊かで渓流の山道を登ると、


最後の階段の上に、厳かな3つの巨石が見えて来ました。


神さまご家族のお3人とのこと。


参拝はゆるやかに風が吹き、寒かったですがなんとも言えず幸せで温かい感じで、


ここいつまでもおれる・・・・と思いました。


(事実その後、一人でもはるばる運転して参拝したこと数知れず・・・。


激務の友だちにも教えたところ心惹かれたのか、彼女も家から4時間はかかる


ってのに何度か参拝し、そこで一人時間を過ごしたそうです。)




で、そのご夫婦のお話しによると、ご神体の巨石のお世話を


小さな子供の頃からされているご高齢のお二人の男性がおられ、


明るく朗らかな雰囲気の方達だけども、あまりお喋りされないし、


氏子さん達からも格が違う感じでリスペクトされていて、


彼らには、何か特別な雰囲気を感じる、仙人??とのこと。


ただ滅多にお会いできない、会えたらだいぶラッキー、


とのこと。「〇〇(そこの神社のシンボル)ブラザーズ」と(笑)。


そんな方々もおられるんだなぁ~尊いことだ、と聞いていました。



日にちを置かず奥様の方が、地域でイベントをするから


よかったらまた来てと言われ行きました。


出し物を見たり、軽食を食べたり楽しんでいると、こちらを見つめている


おじいさん?に気付きました。


「どっから来なさった。」と話しかけて来られました。


答えるとびっくりして、「そんな遠いところからわざわざ来られたんですか。


それは大変だったでしょう。」と。


よく見ると、とてもきれいで感じの良い方です。凄く謙虚で丁寧な印象。


「いえ、全然大変じゃありませんよーーー。だってあの神さまの素晴らしさが


普通じゃないです!!大好きで、もう何度も一人で来ています。友だちなんか


4時間かけて来たみたいですよ!!


ほんとに教えてくれた友だちには感謝しかないです。


何とも言えず素晴らしいです。」


何だかその方が話しかけて下さったのがうれしくて高揚していました。


その方はびっくりした顔をされると立ち上がり、「おいっ、おいっ」


と小部屋の奥の方に入られ、どなたかと何やら話されるとまた出て


来られると、丁寧な物腰で話され始めました。


「遠くから来られたあなたに、そんな風に言っていただけて


感激しかありません。本当にありがたいことです。今まで


神さまのお世話をさせていただいて来た甲斐があったというものです。


私はもう一人の者と、子どもの頃から


毎朝ずっとあの大きな岩の表面を手でこすって


洗ってきました。


冬は子供の頃は手は冷たいし、眠いし遊びたいし正直辛い朝もありましたが、


毎日お世話をさせていただいていると、色々と不思議なこともありました。」


すると、奥の小部屋から別の初老の男性が現れ、


私に何かの紙を渡されました。


その神社の神紋?のコピー?でした。


「岩の表面に、時々この柄が浮かぶんです。初めて見たときは、


子ども心にもびっくりしましたよ。浮かんだ日は本当にうれしくて


まるで神さまと会話をしている様でした。浮かばない日はああ、


そうだ、今日は僕の心が汚れていたからなぁと思ったりね。」


そう、朗らかに笑われました。


「えええええ!!そんな大事なお話しを教えて下さって


なんかありがとうございます!!!」と言いました。


「これ私がいただいていいんですか?」


「もちろんです。あなたが持って帰られて下さい。」と。


なんだか幸せ感が溢れました。


後で、友だち夫婦の奥さんにその話をすると、「うそっ!?」と。


旦那さんの方に、「ちょっと!!!もう


〇〇ブラザーズに会ったんだって!!!さっき。」と言いました。


「うそっ!?もう??」


〇〇ブラザーズ(笑)と、こうこうこんな会話をして、


この紙までもらったんだって!と奥さんが言うと


旦那さんが「あっちから話し掛けて来たの???凄すぎ~~~~」と言いました(笑)


以上、一見地味なお話しですが、隠者の感触で心に残っています。



読んで下さった方おられましたら、ありがとうございます。

また書きますね。


とんびオレンジ