見えない世界と親しむ

色んな形で見えない世界と楽しむ

インド・聖者のアシュラムで ④

こんにちは。今日は台風で仕事が休みになりました。

 

皆さんの所は大丈夫でしょうか。

 

せっかくなので、今日も何か書いてみようと思います。

 

自分の記事に、いくつか、「続く・・・」みたいに終らせているのに

 

ちっともその続きを書く気配がない、また書きますねサギ、

 

の様になってるのがあることは薄々気付いていました。←いいのか

 

どれかの続きをこういう時にこそ書こうと思います!!

 

今日はインドのアシュラムでの続き話を書きます。



同室のPちゃんに、倒れた時に助けてもらって仲良くなったという

 

眉毛が濃くて、目がくりっとしたスマートな青年Nを紹介されました。

 

周りには例の東大・京大組の人たちがおり、

 

彼も、京大の哲学を休校してここに来た、とか。またかいな。

 

ほえ~、なんでここにはそういう人たちが集まるのかな!?不思議~。

 

しかし、火の柱が立つ男、と彼Nの会話は、横で聞いていると

 

全くのちんぷんかんぷんで、彼らが頭良すぎるからなのか

 

実は宇宙人だからか?(笑)一体何を喋っているのか、私には

 

全く分かりませんでした。←知能指数が違い過ぎると話が分からないというあれ?

 

後年、彼は頭がいい以上に「見えない世界」に長けた一人だったことも

 

分かるのですが、その時は「Pちゃんの好きなタイプはこんな感じ」と

 

思っただけでした(笑)

 

 

ある日、アシュラムには世界各国から

 

色んなスキルを持った人達が来ていて、アシュラム内でそれらを

 

提供していることを教わりました。

 

心理系、音楽系、美術系、セラピー系、マッサージ系、ビジネス系、

 

占星術系、ヒーリング系、ダンス系、ヨガ系、武術・アスリート系・・・

 

どれも基本は瞑想の質をベースにしたクラス、って感じでした。

 

だからバイキングの食事をしている傍らに、絵を描いてる人たちがいたり

 

民族的な楽器が教えられ奏でられてたりしたのか・・・おもろ。

 

貼り出してあるクラスのスケジュールを見ました。

 

英語が未熟なので分からないなりにも、どれも面白そうでした。

 

料金は大体数千円で、アシュラム事務所に払う形でした。

 

ふと、「木」をテーマにしたクラスを見つけたので、

 

それを受けてみることにしました。

 

そこには、感じのよい欧米の中年女性がおり、木についての

 

レクチャーをまずは室内で色んな国の人たちと数人で受けました。

 

いわく、木は、一般的に思われているような

 

何も感じていない、何をされても痛くないような存在ではなく、

 

ちゃんと色々と感じたり、切られたら痛いし悲しむし、

 

周りの木々や花々に常に情報やエネルギーを伝えている、と言った話しで、

 

今日はそれを実感してもらう、とのことでした。

 

私は祖父が一生、果樹園主だったので、子供の頃から木は身近すぎて

 

何も考えたことはありませんでしたが、その考えには興味を持ちました。

 

しかし、実感してもらうとは???どういうこと???

 

まず皆さんは、自分のハートを意識したことはあるか?と言われました。

 

ハート?ハートって心臓のこと???

 

とりあえず言われるがままに心臓に手を当てて、意識してみました。

 

手が温かいとかそんな感じ?

 

今どんな気持ちがするか?と聞かれ、

 

う~んうれしいような、切ないような?

 

はしゃいだ気持ちもある?

 

ハートはどんな味がするか?とも言われました。

 

味???ハートに味があるの???味わってみてと言われ、

 

う~ん、甘い感じ?ちょっとしょっぱい??

 

「では、自分のハートをちょっとだけ、目の前の空間に開いてみましょうか」

 

と言われました。開く?どうやって??

 

イメージだけでもいいですから、一度やってみましょうかと女性。

 

ドアの様に開く・・・やってみたら出来た(気がする・・・)

 

「出来た人は、では次にさっきより、もっともっと目の前の空間に

 

ハートを開いてみましょうか」と。(出来た気がする・・気のせい??)

 

参加者の中から当然、徐々に、

 

「難しい」「俺は何も感じられない」という声も聞こえていました。

 

すると、女性はユーモラスに、

 

「では今度は違うやり方です、あなたのそのハートが

 

ほんとは「耳」なんだと思って下さい。

 

は??

 

「大きな耳です、イメージでいいです」と。

 

ハートが耳???突飛な提案に戸惑いつつも、

 

好奇心が勝ち、言われた通りに素直にやってみました。

 

「その耳で、今聴こえて来る音を聴いてみてください、

 

ほんとの耳でではないですよ、

 

そのハートのでっかい耳で、です!!」と。

 

やってみると、外の人々のがやがや言っている音、小鳥の鳴き声などが

 

聴こえましたが、その女性の言う通り

 

「それは、いつも耳で聴いている音ですか?」

 

でした。確かに。音を聴いているというより、

 

人々のガヤガヤや、小鳥の声をゆったりと全体的に「感じて」いる気がする・・・。

 

「そしたら次に、今度は

 

ほんとはあなたの「全身が」でっかい耳なんだよ、とやってみて。

 

周りの音をあなたの身体全部で聴いてみて下さいな」と。

 

もうこうなったら、どうせなので、

 

でっかいでっかい耳に自分の全身でなったつもりになりました(笑)

 

音は聴こえるのですが、なんだろう、急に自分が聴こえる音というか世界を

 

大らかに抱きしめているような、心底ゆったりした気持ちになりました。

 

参加者全員が上手く出来るまで、女性は辛抱強く付き合っていました。

 

正直に言うと、そこまでして全員が揃ってそれを出来るようにする理由が

 

まったく分かりませんでした。

 

が、彼女は諦めませんでした。

 

やっと皆が出来るようになって、各々が納得できたところで

 

「これは事前練習でした。

 

さあ、本番よ!!今こそ、外に出ましょう!!♡」

 

と、ほんとにうれしそうに言われました。

 

ガーデンを抜け、ちょっと広い所へ皆で移動。

 

風が心地よく、しばらく晴天の下、全員で瞑想タイムがあり、

 

それから「では、自分のお気に入りの木を見つけて、

 

その前に座って下さい」と言われました。

 

辺りを見回して、好きだなと思った木の前に座りました。

 

まずはその木に自己紹介して、しばらくその木の前で瞑想して下さいとのこと。

 

「はじめまして。私は日本から来ました。

 

ここはインドなのよね。信じられない気持ち。

 

あなたはここに長くいるの?

 

色々と、面白いことを見て来たんでしょうね?

 

聖者さんとはお会いした?」

 

など、アホな話し掛けをしてから瞑想しました(笑)

 

きっとこれから、この木を感じろとかそういうことをするのかな~?と頭が

 

先に考えていました。(私の考えられる範囲はその程度)

 

すると、女性が「では、先ほど皆で練習しましたね、

 

それを今もう一度やります。

 

まずハートをさっきの大きな耳にして、木の音をその耳を澄ませて

 

ただただ聴きます。」

 

え?ええ?木の音???他の人たちに迷惑を掛けたら嫌なので

 

慌ててやりました。←日本人(笑)

 

ハートの大きな耳がこの木の音を聴く・・・

 

うん?何だろう??音というより、さっきから何か徐々に

 

木から、じんわり明らかに温かい感じがしてるんだけど??

 

離れてるのに?私の気のせい??

 

「今度はさっきやった様に、イメージでもいいから全身の方を

 

大きな耳に変えて行って、そのでっかい耳で

 

目の前の木を聴いてみてください」と女性は言いました。

 

ここまで来たら、乗りかかった船、

 

えいっ、と全身で大きな耳になってみました(笑)

 

自分自身が急に、聴こえる?すべての音を全部、ゆったりと

 

受け取ることができる「器」になったみたいに感じました。

 

全ての音が外からなんだか、自分が全ての音なんだかこれが木の音なんだか

 

もう分かんない感じ・・・

 

しかもやっぱりどんどん温かいものが

 

こっちに流れて来てるよ??体感で、はっきりしてる。

 

これ気のせいじゃないぞ??

 

と、

 

「今よ!!

 

あなたのハートを一気に全開で、

 

その木に向かって、全部、ぜ~~~~~んぶを、思い切って

 

開いてみて!!」

 

間髪入れず、女性の断固とした力強い声が響き渡りました。

 

ここでハートを全部開く、だって???

 

予想外の段取りで、慌てて言われた通りええいとハートを開いてみた途端、

 

突然、

 

どおおおおおおおおおおおおおお!!!!

 

っと、予想もしなかった、見ないけれど巨大な流れが、

 

一気に自分に向かって押し寄せて来ました!!!!

 

 

・・・・・!!!!

 

あまりのことに、思わず本気で、後ろに手を着いていました。

 

間違いなく、それは目の前の木から私に向かって

 

流れ出て来たものでした!!!

 

見えないけれど、確かに感じられ、ただただ圧倒されていました。

 

「これ・・・この木から・・・私に・・ほんとうに

 

まっすぐ、流れて来てる・・・・どんどん、どんどん。」

 

全く予想していなかった

 

その巨大な流れと、圧倒的な温かさと、大らかな優しいエネルギーに、

 

衝撃を受け、気が付くと涙がポロポロ落ちていました。

 

見ると、他の木に向き合ってる人たちも、同じ体験をしているのか、

 

皆あっけにとられて泣いてたり、木に抱きついたりしていました。

 

女性は、そんな私たちに向かって、

 

「びっくりしましたか?皆さん。

 

こんなことは恐らく生まれて初めてだったでしょう。

 

そしてね、皆さんは知らなかったでしょうが、

 

実は世界中の木は、これくらいはいつも

 

私たちに、素晴らしいエネルギーを大量に

 

いつだって与えてくれているんです。いつだって。

 

忘れないで。いつだって、です。

 

それを受け取って感じてくれる、広く開かれたハートが少ないから

 

滅多にあまり語られていないだけなのね。」

 

そんな・・・

 

「今日は貴重な体験をしてもらいましたね。

 

これは、あなたが自分の国に帰っても、

 

世界中どこでだって木と一緒に体験できる、

 

ほんとに当たり前のことなんですよ。

 

木の側には、世界に与える準備はあるの。いつだって。

 

ただただ、それを受け取るこちらのハートの開き方次第なのね。

 

私達より、動物や鳥たちの方が遥かに上手ね!!

 

どうか今日の日の、このことを、忘れないで。」

 

その女性は静かに言いました。涙が出ました。

 

以上、インドのアシュラムでの、貴重な体験でした。

 

 

長くなりました。

 

読んで下さった方、おられましたら、

 

ありがとうございます。

 

また書きますね。

 

とんびオレンジ