見えない世界と親しむ

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インド・聖者のアシュラム

こんにちは。

ブログって一体何を書けばいいのかな?と思い巡らせ、

一つ一つ深掘りするのは後にして、とりあえずカテゴリーを広げて行こう

と思いました。



と言うことで、今日は若い頃、インドのアシュラムに行った体験を少し書いてみようと

思います。(ちなみに私は無宗教です。)




アーユルヴェーダの集まりなどでは、

「こないだ瞑想しにインドの聖者のアシュラムに3カ月居た~」

とか、「ヨガの勉強のために、アシュラムに9カ月いた~」と、

こともなげに笑われる方に時々お会いします。

(そのそもアーユルヴェーダ自体がインド発祥のものなので、

当たり前と言えば当たり前か・・・)



そうか~今はインドのアシュラムに行くのは

何も特に珍しいことではないんだなーと、感慨深いですが、

私の場合、そんな立派な志の皆さんとは全く違った経緯でした。




若い頃、初の大失恋をしました。

6年間付き合った男性に振られました。

少し後に、彼は他の女性と結婚しました。

友だちにも「まずいんじゃないか?」と心配されたくらい

落ち込みました。食欲もなく痩せ、毎日が辛かったです。



ご経験がおありな方も結構おられると思いますが、完全に無気力な状態で

しかし、このままでは自分が〇んでしまう!という危機感もありました。

早急に何かいつもとは全く違うことをしなければ、自分がまずい気がする・・・といった、

ぼんやりとどこかで焦りも持ちました。



そこで、中学生の頃、文通相手が教えてくれてから、どこか好きで読んでいた本の

インドの聖者に直接会おう!

と、いきなり無謀なことを思い付きました(笑)



今それくらいのことをしなければ、自分はたぶん今後長く立ち直れない、と

感じたのと、

その案を唐突に思い付いた時、かすかに久しぶりに幸せを感じたからでした。



もしもそんな幸せなことが自分に出来たら、

この苦しみにも意味や価値があったと思える日がいつか来るのかもしれない・・

とも薄っすらと思いました。

基本アホなので、動機はそれで充分でした。




しかし海外はその頃、韓国に行ったことがあるくらいで、

流石に若い女性のインド一人旅は自信がありませんでした。

なので、そのアシュラムへ2週間行くフリープラン(行き戻りだけ引率)

に申し込み、お金を払い込み、

やっとかすかに前方に希望が見えた気がしました。




ところがです。

その旅行会社から電話があり、

「残念ながらあの聖者が、先日に亡くなりました。キャンセルされますか?」

と言われました。

衝撃で、頭が真っ白になりました。

あの聖者が亡くなった???



どっと涙が出て来ました。

中学・高校とあの聖者の本を読んで、どこか深いところで支えられて来た自分に

戻っていました。亡くなったなんて、信じられない・・・・。



それに、今??何故このタイミングで???

一瞬迷いましたが、

もしこれも無しになったら、自分が再び元の暗闇にもどるのが

目に見えたので、

「いえ、行きます!」

と、はっきり答えていました(笑)。



そういう訳で、二重の喪失感を抱えつつ、それでも

2月に、インドの聖者のアシュラムを目指しました。




飛行機の中では、色々な想いがこみ上げていました。



インド到着後、列車に乗りながら車窓からの広大な自然の光景に

すっかり釘付けになり、心を奪われていました。

自分が急に、生き生きと甦る感覚がありました。

大失恋のことは忘れていました(笑)



アシュラム近くの地方のこじんまりとしたホテルに到着した時は、

床や壁が大理石だったので、びっくりしました。



私は当時も貧乏だったので、自分がまさかそんなホテルに泊まれるとは

思っていず、相部屋の初対面の女性と一緒に驚いていました。




相部屋の女性は、とても美しい若い女性で、明るく、

アルバイトをしながら演劇を目指し、時々新劇時代劇の端役に使われている方、

とのことでした。すぐに仲良く出来、二人でワクワクしていました。




初めてアシュラムに行った時、驚いたことに、外国の方々が沢山いました。

(当たり前か・・・)日本人はあまり見掛けませんでした。

生きた孔雀が目の前をのんびりと歩いています。現実味がありませんでした。



それより何より、時々知らない外国の方に満面の笑みで

気さくに声を掛けられました。びっくりしました。



しかも、私を見てめちゃめちゃ嬉しそうに、

「ヘーイ!〇〇じゃない!?ワーォ、めっちゃ久しぶり!!

何世紀ぶり!?あれからどうしてた!?

あれから、いつ、どんな国に生まれてたの!?

〇〇とはどっかで出会った??懐かしいわねぇええ。」

と言う女性がいるのです(爆)

下手すると嬉しさで、いきなりハグしそうな勢いでした。



びっくりして完全に固まっていると、その方の親切な連れの方が

「おい、彼女びっくりしてるじゃないか、もしかして君が分からないんじゃ

ないか」

と、慌てて言って下さったのです。



女性は驚いて、「そうなの?〇〇。まさか・・・」と、私に尋ねました。

ほっとして、しきりに頷くと、彼女は急に改まって謝り、

「ごめんなさい。あなたを見て、ほんとに懐かしくなって・・・」

と、バツの悪い様な、困った顔をされました。



「いえ、あの・・・つまり・・えっと・・・どういうことでしょうか?」

「彼女は過去の人生であなたのことを見かけて知っていたので、

うれしくて、ついいきなり話しかけてしまったようです。

すみません、そんなの突拍子もないことですよね。」と、お連れの方が。



「そうなんですか・・・ごめんなさい、私には何も分かりません。

まだ?何も思い出せません。」

とやっと言いましたら、その女性は

「そうなんだ・・・〇〇・・」

と私を見て、とても気の毒そうな寂しそうな顔になりました。



なんか申し訳なかったです。

彼女は普通に再度謝ると、寂しそうにその場を去って行きました。



この時、本でしか読んだことのなかった「過去の人生の存在」をいうものを

少し生でも意識しました。が、咄嗟には、とにかく驚いた、しかなかったです(笑)




以上、
インドの聖者のアシュラムに行った時の、とっかかりのお話しでした。



また書きますね。

読んで下さった方おられましたら、ありがとうございます。

とんびオレンジ